狩猟でも聴覚保護は必須だと考えている
皆さんはクレー射撃や標的射撃の時にはイヤマフや耳栓を付けていると思いますが、狩猟の時にはどうしてるでしょうか。
「猟なんかで付けてたら獲物の足音が聞こえないよ」
「射撃のように数撃つ訳じゃないし大丈夫大丈夫」
といった感じの方も結構多いのではないでしょうか。
自分の周りでは、昔からのベテランさんたちで付けておられる方はほぼいないと思います。
だからと言って何も付けずに狩猟を続けていては聴力低下は避けられません。
狩猟には電子タイプのイヤマフ・耳栓を使う
例えばグループでの巻狩りでマチに入ったとしましょう。そこで電子タイプではない減音のみのイヤマフを付けていれば、獲物の足音が聞こえずに反応が遅れるのは確実です。
そうならないために、電子タイプのイヤマフや耳栓を活用するべきでしょう。
いくら電子タイプで周りの音は聞こえて銃声のみカットしてくれるとはいえ、何も付けていない生の音とは程遠い聞こえ方になりますが、次第に慣れてくるとある程度方向や距離感も感じ取れるようにはなりますし、付けていることすら忘れることもあります。
聴力の低下という不可逆なリスクに比べれば、イヤマフ装着による違和感なんて大したものではないと考えています。
生音に近いイヤマフを求めて
そうして猟を続けていると、獲物を外した時や反応が遅れたときにふと思うわけです。
「あぁ、イヤマフで聞こえにくかったかな・・・生の音ならこの方向から来るのに気付けたかも」
なんてことを。
リスクは承知の上でイヤマフなしで猟をしてみて
「当たり前だけどよく聞こえるな~生音に近いイヤマフがあれば良いのに」
とか考えたり。
それで今使っているイヤマフに満足できなくなり、より良いものを求めて新しいイヤマフが増えていくのです・・・
今まで買ったイヤマフ・耳栓
猟銃を所持してから今まで数種類のイヤマフや耳栓を購入してきました。
左上のイヤマフ2種類は同じ、インパクトスポーツ
右から二番目のイヤマフは3M Peltorのタクティカル100
一番右は3M Peltor X4A
下のは肌色の耳栓はRadians カスタム イヤープラグ キット
最後、右下が3M Peltor TEP-100という電子耳栓です。
それぞれ簡単に解説していきます。TEP100に関しては長くなりそうなので別記事にしたいと思います。
インパクトスポーツ
メーカーはHoward Leightです。
電子イヤマフを調べたときに、おそらく最も候補に挙がるんじゃないかというほどメジャーな機種ですね。
基本性能は十分
NRRは22dBで、ダイヤルを回し電源が入り無段階で音量を調節できます。音量MAXにするとかなりうるさいレベルで聞こえ、集音として使いたい場合にも使い勝手が良い感じです。
3.5mmの入力ジャックが付いているため、無線機のイヤホンを繋げばイヤマフで聞くことができるのでグループ猟にも使えます。
つけ心地は悪くはないですが、パッドの関係か長時間つけていると段々痛くなってきます。これに関してはジェルパッドに交換すれば改善できますね。
また、サーっといったホワイトノイズは結構しますし、スマホの電波も拾ってノイズが出ます。このあたりの価格帯のものはこんなものなのかもしれません。慣れればそんなに気にならなくなります。
無線機との相性が悪い
しかしこのイヤマフ、巻狩りで無線機を使うととても大きなノイズが入ります。
具体的には、無線を飛ばしている時に無線機のアンテナがイヤマフの3.5mmジャックまたはジャックに繋がっているコードに近いほど、イヤマフをつけていられなくなるほどの「キュイーーーーン!!!」といったノイズが出ます。
アンテナにコードが当たらないように注意したり、コードを変えて試したり、無線機を別のものにもしたりと試行錯誤しましたが症状は改善せず。
イヤマフが壊れたかとも思い、新しいものを購入してまで試しましたがダメでした。
この症状で正直参ってしまって、今は巻狩りで使うことはなくなりました。
偽物に注意
インパクトスポーツはアマゾンで6000円~8000円くらいでいつも売られているんですが一点注意が必要で、偽物のコピー品が出回っているようです。
アリエクスプレスでは3000円台から売られていますがかなり怪しいですよね。
気になる方はきちんと出品者を選んでから購入しましょう。
最初の一台としてはおすすめ
このようにメリット、デメリットいろいろありますが、基本性能は十分。
自分は巻狩りでこそ使っていませんが、鴨猟等の鳥撃ちに使用しています。
コスパに優れたモデルといえます。
3M Peltor タクティカル100
インパクトスポーツの無線機との相性にうんざりして、次に購入したのがペルターのタクティカル100という機種。タクティカルには100、300、500とランクがあり、100は入門機に位置するモデルです。
インパクトスポーツと比較して
まず装着して感じたのが、付け心地が良いといいうこと。インパクトスポーツと比べるとパッドが柔らかくてフィットします。包み込まれるような感触で全くストレスを感じません。
NRRはインパクトスポーツと同じ22dBで防音性能も問題なし。
音質がインパクトスポーツよりも良く、音のする方向も結構分かりやすいと思いました。
もちろん3.5mmのジャックも搭載されており、無線機も接続可能です。
問題の無線機使用時のノイズですが、これは「キュイーーン」といったノイズはほぼありませんでした!
ホワイトノイズに関しては、インパクトスポーツは常時サーっと鳴る感じ、タクティカル100は音の入力があった時の遮音と同時にホワイトノイズが大きくなるといった違いがありました。
タクティカル100は歩く音や枝を踏む音といった小さな音も遮音するので、インパクトスポーツとはまた違った遮音のタイプですね。遮音は1秒くらい続いてから元に戻るといった感じで少し長いです。
集音効果は低めか
タクティカル100もダイヤルで集音の大きさを変えられるのですが、最大状態にしてやっと生音くらいの音量なので、小さな音を増幅させたいといった使い方は苦手なようです。
また、上にも書いたように遮音が終わってから復帰するまでに1秒くらいかかるのが少し気になります。風の音でも遮音してしまうので、風が強いと聞こえない時間が増えてしまいます。
クレー射撃用にする
遮音の特性から狩猟用には少し使いにくく、これは現在クレー射撃用として使用しています。
射撃用として考えた場合には、付け心地が良いので長時間の使用も全くストレスなくて気に入っています。会話も違和感なく可能です。
タクティカル300や500といった上位機種はどうなのか、少し気になるところではあります。
3M peltor X4A
このモデルは電子タイプではなく集音機能はありません。
スラッグ射撃用に購入しました。
自分がいつも通っているライフル、スラッグ射場は上下左右が囲まれており音がこもって大変うるさいので、遮音に特化してある程度安い物、ということでX4Aを選びました。
付け心地抜群
先ほどのタクティカル100も付け心地は良かったのですが、ペルターはパッドが好きです。
柔らかくで包まれる付け心地で、ピッタリフィットするんです。
NRRは27dBと電子タイプよりも遮音性能が高く、フィット感も相まって周りの音はほとんど聞こえなくなります。
狩猟には使えませんが、スラッグ射撃にはなくてはならないイヤマフです。
耳栓と併用で遮音性能アップ
実はこれよりもう一つ遮音性能の高いモデルX5Aというのがあるんですが、かなり厚みがあり邪魔になりそうだったのでX4Aの方にしました。
遮音性能が劣る分を補うため、肌色の耳栓のようなものRadians カスタム イヤープラグ キットと併用しています。
この耳栓は自分の耳の型と取って作成するので、確実にフィットするサイズで耳栓を作ることができます。洗って何度でも使用できますし、この耳栓だけでもクレー射撃なら問題ないです。普通の耳栓のように潰して耳の奥に入れなくても耳にはめるだけでいけますし、結構使い勝手が良いですよ。
3M peltor TEP-100は別記事で
現在のお気に入りは3M peltor TEP-100という電子耳栓です。
小型ながら高性能で、その分価格も高かったですが非常に満足しています。
以下の別記事にて詳しく解説しますので良ければご覧ください。
耳は一度悪くなると元には戻りません。
長く狩猟を楽しむためにも、聴覚保護はしておいた方が良いのではないでしょうか。
今回紹介した商品はこちらから購入可能です。